第25回日本ワクチン学会学術集会

会長挨拶

第25回日本ワクチン学会学術集会のお知らせ

お写真

第25回学術集会会長
石井 健
東京大学 医科学研究所 ワクチン科学分野

拝啓

コロナ禍のなか、皆様におかれましては日々大変な時期を過ごされていると思います。新型コロナウイルス感染者及びご家族の皆様におかれましては心よりお見舞い申し上げますと共に、その予防、治療、対策にかかわるすべての関係者の皆様に深く敬意を表します。

この度は2021年12月4日~5日の二日間にわたり、第25回日本ワクチン学会学術集会を長野県軽井沢で開催させていただくことになりました。このような時勢でもあり、学会のテーマを「ポストコロナ時代のワクチン開発研究の課題と展望」とさせていただきました。

2020年世界に広がった新型コロナ肺炎のパンデミックは現在も世界中で猖獗を極め、多くの医学的、社会的課題を我々に突き付けております。なかでも誰が感染しやすいのか、なぜ一部の感染者のみが重症化するのかといった素朴な疑問はその科学的検証が必要不可欠でありますが、感染症対策としての治療薬・ワクチンの開発におきましても、そもそも、誰にワクチンが効くのか、効かないのか、誰に副作用が起きるのかといった予測は難しく、「感染やワクチンに対する免疫反応の個人差」を科学的に検証・解明する重要性は以前に増して大きくなっています。

一方で同時に世界中では巨費が投じられ新たなワクチン開発がすさまじい速度で行われています。ワクチン自体もDNA、RNA、ウイルスベクター、タンパク、ペプチド、VLP、新たなアジュバントなどを用いたものが多岐にわたって開発、治験が進み、それらの有効性、安全性はもちろん、審査行政、ワクチン行政、流通、ワクチン忌避など、多くの課題が浮き彫りになったといえます。これらの問題はすぐに解決されるものではなく、今後一年の間に新たな課題が生まれる可能性も十分考えられます。

第25回日本ワクチン学会では、上記のような喫緊の課題を議論するシンポジウムから継続しておこなうべきワクチン学全般の一般発表まで幅広いトピックをカバーしていきたいと思います。また今回のCOVID-19のワクチンの「騒ぎ」は学会会員の幅を超えており、一般の方やワクチン学会に参加経験のない医療関係者や研究者、行政関係の方も参加できるような形式をとれればと考えています。今回は第3回アジア肺炎球菌シンポジウム(The 3rd Asian Pneumococcal Symposium)と共同の国際シンポジウムや、COVID-19のワクチン開発研究やその導入、普及に関する課題と展望に関しても産学官民の関係者にお集まりいただき、活発な議論ができればと予定しております。

少し寒い季節とは聞いておりますが、12月初旬の軽井沢にお集まりいただき、ソーシャルディスタンスをとりつつもしっかり面と向かって議論をする学会の原点に戻れることを期待して居ります。もちろんWEBでの発信も同時に行えるよう本学会の準備を進めております。破壊的ともいえるイノベーションが起きているワクチン開発研究の議論を本学会を通して皆様と盛り上げることができれば幸いです。現在上記の目標にむけて産学官民よりプログラム委員をお願いし準備を鋭意進めているところであります。皆様のご協力のほどどうぞよろしくお願い申し上げます。

ポスターには、会場からほど近い雲場池の風景が背景となっています。木々がまとう雪が花のように見え、湖畔にも小さな水仙の花が一輪咲いている美しい風景を堪能いただければ幸いです。この風景の「雪の花」と、吉村昭氏の小説「雪の花」、天然痘から人類を救った種痘の接種後にできる子供の皮膚の小さな「雪の花」、を重ね合わせることにより、200年前と変わらず本日まで人類を苦しめる感染症やその他の疾患に対し、ワクチンが過去、現在を含めもっとも人々を救った発明であることを心に刻み、雪の花から未来を見出せるよう、皆様とワクチンサイエンスの活発な議論ができることを心より祈願しております。

敬具
令和3年1月吉日

事務局
東京大学医科学研究所
ワクチン科学分野
運営事務局
株式会社メセナフィールドアークス内
〒103-0025
東京都中央区日本橋茅場町1-9-2
TEL:03-5651-7105
FAX:03-5651-7106
E-mail:jsvac25@mecenat-net.co.jp
Return Top